健康機能菓子や大人向け菓子ジャンルが伸びているのは確かですが、今はカテゴリーとしての分類がなく、正確なデータの把握は難しい状況です。よく売れているバータイプのビスケットを例に挙げると、加工食品の棚に置かれることもあるし、パンなどの朝食コーナーや菓子のコーナーの場合もあります。
最近人気の高カカオチョコレートも、主に健康目的で食べられていても、売り場は普通のチョコレートと一緒。大人向けとか健康機能などでくくられず、棚が点在しているために、消費者が商品を探しにくいし、“健康にいいお菓子”という気づきを与えられないのです。
菓子全体の市場が伸び悩む中、大人向け、健康系の菓子は今後も拡大が見込める数少ないジャンルです。今、若い世代のお菓子離れは著しい。食全般に貪欲でなく、若者向けの商品を出しても飽きられやすく、続かない傾向があります。
ところが、前述の高カカオチョコレートは、マスメディアでカカオポリフェノールの効能が紹介された後、年配の方を中心に売り上げが伸長し、依然好調です。年配の消費者はメディアの情報を比較的受け入れやすく、良いといわれるものは試したいという気持ちが強い。もちろんおいしくなければダメですし、フレーバーなどの商品のリニューアルも必要です。
三菱食品でも、女性をターゲットとした「ROYAL BEAUTY」という健康/美容機能訴求菓子のオリジナルブランドを2015年に発売、この春も商品を拡充しました。おいしさと高級感に、“元気になりたい” “きれいになりたい” “リラックス・スッキリしたい” という女性の願いをかなえる機能を加えたシリーズです。
シールド乳酸菌®M-1を1枚に100億個配合したビスケットや、「ファンケル」の青汁原料に果汁を加えたグリーンスムージーキャンディ、カカオ80%のチョコレートでアサイーとブルーベリーのゼリーを包んだ商品など、全9品のラインナップで展開中で、今後も力を入れていきます。
今回のリビングくらしHOW研究所の調査でも取り上げている“ヘルシースナッキング”は、昨年の秋ごろ出てきた言葉です。おやつ習慣をよいものとアピールする言葉として、スーパーやCVSのコーナー化に結び付き、業界全体が盛り上がることを期待しています。
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