くらしHOW研が行った調査では、フードロス解消に関するアイデアや意見として、「早めの割引を」「今年の恵方巻のような、作りすぎはやめて」という、流通への要望が多数寄せられた。そこで、2025年までに『食品廃棄物を半減する』という目標を掲げるイオングループの取り組みについて、イオン株式会社の金丸治子さんに聞いた。
イオンでは、恵方巻などの行事ものには予約制を導入しているほか、店舗ごとに時間帯に応じて段階的に価格を見直すなど、さまざまな工夫を行って商品を売り切ります。そのため商品を廃棄することは、ほぼありません。
一方、『トップバリュ』の加工食品のうち、賞味期限が1年以上あるものについて、賞味期限表記を“年月日”から“年月”へ、この4月から順次変更しています。
昨年は、食品ロス削減の啓発ポスターの店頭への掲示や、食品売り場での保存容器の販売のほか、子どもたちから食品ロス削減のアイデアも募集しました。
かわいらしいアイデアがたくさん集まったんですよ。
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イオンでは、以前から廃棄物削減への取り組みを行っており、3R(リデュース・リユース・リサイクル)を徹底、最終的には「捨ててしまうだけのものをゼロにする」ことを目指しています。
これは、社会課題の解決につながるだけでなく、コスト削減の意味でのメリットもあります。
さらに、店舗で出る野菜くずなどの食品残渣を、地元の再生事業者に運んで堆肥にし、グループの農場がその堆肥を使って野菜を育て、イオンの各店舗が販売する―という「クローズド リサイクル ループ」の取り組みが、兵庫県で始まっています。
こういった「食品資源循環モデル」は、廃棄のルールが自治体によって異なることもあって、各地域の事情に合わせて展開方法は変わりますが、イオングループならではのシナジー効果が発揮できるよう、エリアごとの勉強会や検討会が、今、各社で進行中。
2020年の段階で、全国10地域以上、グループ各社1000店舗以上の参加を目指しています。
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そのほか神戸市が実施している、家庭で余っている食べ物を持ち寄って、フードバンクなどに寄付する「フードドライブ」の活動に、イオンの店舗が回収拠点として参加する取り組みも始まっています。
余ってしまった食品を、必要とする人の元に届ける活動の意味は大きいですよね。
今後もエリアごとにサポートを検討しますが、実際の活動は行政やNPOが行うものであっても、イオンのお店から出た食品となると、一定の責任があると考えています。
ですから、一緒に組む相手が、トレーサビリティーを含めた商品管理をきちんとできるパートナーかどうか―、そこはしっかり厳しく見極めていく必要があります。
媒体への共感と信頼をベースに、調査やプロモーションに積極的に参加し、時に情報発信者にもなるメンバーがそろい、
各種調査だけでなく、プロモーション活動全般の基盤となります
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