女性活躍推進や働き方改革などに、"健康"に関わるアプローチを取り入れている企業にインタビュー。
新本社に、生産性向上を目的として仮眠室を導入した「三菱地所株式会社」に、その効果や運用の工夫などについて話を伺った。
健康経営・働き方改革をセットに考え、2018年1月の新本社への移転を機に、さまざまな変革をした三菱地所。新本社には、多様なワークスペースや共用部を設け、社員がその時々の業務に適した場所を選んで働けるように。さらに、仮眠室も新設された。この画期的な試みについて、人事部 給与・厚生・働き方改革推進ユニット主事 根神剛さんに伺った。
「仮眠室は、午後の生産性を高める目的で導入しました。実際に運用して知見やノウハウを集め、顧客への提案やオフィスビルの商品企画にも生かしたいと思っています」。導入にあたり仮眠制度をつくり、昼休憩1時間のほかに、30分の休憩の取得が可能に。新しい試みということで社員に多少のとまどいも見られ、始めは利用者が少なかったそう。社員による仮眠の効果検証実験を行ったことをきっかけに、社内の認知・関心が高まり、仮眠室の稼働率は上がってきたという。
利用の仕方には特徴があり、「男性は、長時間働く日などに、午後の仮眠を効果的に取り入れている傾向です。女性は、妊娠中などで体調が優れないときの休憩に利用することもあるようです。上司に申請する必要はなく、ウェブ上で空いている部屋を取るだけでよいので、不調時にも利用しやすくなっていると思います」と根神さん。
この数年で、健康経営や働き方改革に関する制度・環境を積極的に整備した同社。「今後は、効果的な運用や、利用しやすい雰囲気づくりに一層力を入れていきます」(根神さん)
新本社に設置された仮眠室。男女3ブースずつあり、利用は原則1回30分まで
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