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人脈・ノウハウを切らさない広報業務の引き継ぎ術(くらしHOW研究所・秋山和久)

 年度末が近づき人事異動の時期。広報業務の引き継ぎ、準備できていますか? 広報はノウハウも人脈も属人的になりがちですが、引き継ぎが円滑にできれば従来のノウハウ・人脈を組織的に活かして活動を発展させることができます。

実は、引き継ぎは「手順書」だけでは不十分。熟達者は様々な経験を積んでいるので、洗練された手順書を作成できます。ところが未経験の後任者にとっては、洗練された手順だけが書かれていても、業務の位置づけもその手順の必要性も理解できません。

たとえば、記者レク。数多あるパブリシティ関連業務の中で記者レクがどのような位置づけにあるのか示されていないと、業務の意味が理解できません。手順については、過去の記者レクでの成功・失敗事例などの逸話がないと、その手順の必要性をイメージできません。引き継ぎでは、①個別業務の位置づけ ②個別業務の進め方 ③その進め方をしている理由―の3点セットが不可欠です。

人脈は4点セットで棚卸し。①相談相手 ②利害関係者 ③ビジネス・パートナー④友人・知人―に分けて、具体的な所属・固有名詞を一覧に。業務をしっかり引き継ぐためにも、「セット引き継ぎ術」を覚えましょう。



くらしHOW研究所 客員研究員・秋山和久


PROFILE:
機関紙記者・PR会社に勤務後、経営・人事コンサルティングと学生教育を行う学校法人に入職(広報)し、掲載実績を入職前の3倍に引き上げる。中長期での広報計画策定や独自の認知度調査による目標設定、危機管理マニュアル整備やトレーニング、学内向けの広報イベントの企画・実施等の管理・実務を展開。企業コミュニケーションを中心にしたコンサルティングファームに転じ、企業のコーポレートサイトのリニューアルや社内・社外のコミュニケーション活動のコンサルテーション、広報ツール開発支援などに携わる。株式会社タンシキの代表取締役。

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